単なる勧善懲悪な話はあまり好きじゃなくて、悪が悪である理由や敵の行動を主人公が阻止する理由をきちんと描きたいと思っている。
悪に走らざるを得なかった理由もそうだけど、ストーリーを盛り上げるための憎まれ役も必要だなと思う。今の所、そういう憎まれ役は書けてないなぁ……。絶対的な悪、救いようの無い倒されて然るべき悪っていうのはあるだろうけど、では絶対的な善は、何の理由も見返りも無くただ「悪は許さない」というのは果たしてあるだろうか? 人間がお話を書いている限りそれは無いと思う。少なくとも私個人的には、そんな完全なる正義の味方は有り得ない。大事な人を守る為の戦いや奪われた復讐だったり、或いは騎士や王家など現実的に人を守る義務がある立場の人だったり、善側の主人公にも応援したくなるような共感できる「戦う理由」が必要だと思う。
「何の為に戦うのか?」は「何の為に生きるのか?」に通じるものがあるかもしれない。
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